農業がやばい
若者が農業をやらない
食料自給率がどーだ
耕作放棄地があーだ
国会でも、テレビでも いろいろ言われていますが
実際のとこ どういう状況なのかわかっていますか?
実は私自身、農業に従事している身ながら
実際どんな状況なのか具体的な数字を見たことがありませんでした
なんとなくやばいんだろうと実感はあるけど、実際どうなんだろ
ということで調べてみましたよ
大阪の農業就業人口。やっぱり激減してた
農林水産省がまとめる農林業センサスによると
大阪府の年代別 農林業者の人数はこんな感じ

※ブルーが男性、オレンジが女性です
左端のところを見ると「おっ!ちょっと持ち直してきてる?」と思いますが、
農林業センサスのデータにはこう書いています
「自営農業を主として従事した世帯員数」です。と
要は、普段農業に従事しない専業農家の子供(学生)も含まれているということ
学生が含まれているとすると15−19歳、20−24歳は割増しされているわけ
純粋に減ってきてるのね。大阪でも。
年代別で中心となっている世代は65−69歳
この世代だけでも、男女合わせてトータル2500人くらい農業者がいるし
その前後の世代もトータル2000人くらいはいる
一方でこれから大阪の農業を引っ張っていくバリバリの若手世代は
25歳から45歳まで全部合わせても1200人ほど
最も人数の多い65−69歳世代は今の調子で働けるのは長くてあと10年くらいやし
その前後の世代もどんどん引退していくことを考えると
ほんと、大阪農業の担い手は激減していくというのがよくわかりますな
一応、↑の大阪府のグラフで担い手がだいたい14,796人いるんやけども
単純に計算すると、楽観的に考えても20年後には5,000人は切るやろな
地方はもっとひどい。担い手不足はホント深刻です
まぁ、大阪は都市農業なので独特の傾向があるだろうと
念のために他の地域も見てみましょう
やっぱりぶどう農家として気になるのは
ぶどう生産量日本一の「山梨県」
傾向はやっぱり同じ!
違うところを挙げれば、
ピークなっている世代が70−74歳の世代で大阪より高齢化が進んでいることと
全体の農業者数は約27000人と、大阪の約2倍ということ
その割には。若手の農業者数は大阪とおおきく変わらない
ぶどうの産地危うし
今の生産量が多いだけに…。畑が荒れまくるんだろうな
大阪と同じデラウェアの産地「島根県」はどうでしょうか?
だいたい大阪と同じようなタイミングで市場に出荷されてくる島根県のデラウェア
噂によると毎年10ヘクタールずつデラウェア畑が荒れているということ
うちのような農園がまるまる6つくらい毎年潰れているという規模感です
信じられないことですが、実際のデータを見ると…
ひええ、これはヤバい…
女性が極端に少ないのは農業センサスのデータの取り方そのものに問題があるような気がしますが…
にしても、若手世代の減少具合が大阪や山梨の比じゃないです
ピークの年代が65−69で3000人を越えているのに
25−29歳なんて28人しかいない
ざっくり 1/100に減ってる
想像を遥かに越えてきたね
だからこそ農業にチャンスあり。過渡期の今が始めどきかもよ
ここまで見てきて、これ以上データを調べる気がなくなりました
想像以上に担い手の減少は進みつつあることがよくわかりましたし
他の地方見ても危機的な状況なのは言うまでもない
たとえ農業の生産性が上がっているとしても
上記のような勢いで生産者が減っているのであれば、焼け石に水のレベル
そら、ほとんどの農作業が機械化できる 米や水耕栽培、一部の野菜は大規模化が進むだろうし
同じ農業でも条件は違うけどね
このブログは、くだものまーけったーなので果樹に着目する
果樹に関しては生産性を上げるのにも限界がある
例えば、ぶどうの場合は、別の記事に書いたようにジベレリン処理をしなければならない
ジベ処理をせずに種ありのぶどうを作ってもマーケットのニーズは無いし
種無しどころか、皮ごと食べれるのがスタンダードになりそうな感じさえする
ちょっと脱線したけど、ジベ処理なんて機械にできる作業じゃないし
ジベ処理 以外にも機械にできない手作業だらけ
たとえ数十年後にそんな夢のような機械ができても、機械代が償却できないね
つまり、ほとんど人がやらなければならないのは変わらない
要は、(果樹に関しては特に)「人が減る ≒ 生産量が減る」ってこと
「人」の部分は、上記の通り消費地が近い大阪でさえも
ここ20年ほどで半分以下に激減するわけだから
単純に考えると
日本全国において農作物の生産量も半分以下に激減するよね
これは本当に深刻な問題
ですが、だからこそ農業にチャンスがあると思います
最初の記事に書いたとおり農業は今でも超ブルーオーシャンです
良くも悪くも変化せず、取り残された業界です
また、これから担い手が確実に減ってくるということは、これからさらに澄んだブルーになっていきます
そして何より、昔と違ってインターネットで日本全国・世界に発信できます
自分の農作物を表現し・売り込むことができる時代なんです
確かに、農業でメシを食っていくことは生半可なことではないです
世間の人が思っているより過酷です
でも、一方で チャンスがごろごろ転がっている業界であることは間違いない
なにより、自分の手足で着実に歩んでいける農業は本当に「おもろい!」です
やってみてわかる「おろもさ」がありますよ♪
このブルーオーシャンを泳ぎ回り
どこまで農業界に打って出れるかチャレンジしていきます
よかったら一緒に農業しましょう。
大阪でぶどう作りませんか♬
ここまで読んでいただいてありがとうございました