年中休み無しのぶどう農家が、忙しい中 それでもブログを書く理由

このブログにアクセスいただいてありがとうございます!はじめまして、大阪府柏原市でぶどうを栽培しております奥野成樹(しげき)です。今日からブログを書き始めます。

 

何故、専業農家の私がブログを書くのか?

ひとことで言うと、当園の将来の経営を見据えてのことです。

矛盾するようなことを言うようですが、我々の様な家族経営の専業農家はゆっくりとパソコンに触っている時間はほとんど取れません。早朝から、日没までめいいっぱい外で仕事をしていて、机の前に座れるのは夜になってから。しかも、肉体労働なので家に帰るとくたくたです。次の日も、また次の日も基本的には 仕事に休みがないために、しっかりと寝る必要もあり、夜更かしも連日はできません。

そんな中で、あえてブログを書くという判断になったのはどういうことなのか?最初の記事に綴ります。

農業経営について学び・血肉化するため

繰り返しになりますが、我々の様な家族経営の専業農家はなかなかゆっくりできる時間が取れません。当園では1.7ヘクタールぶどうを栽培しており、オフシーズンの冬場にもしめ縄づくりの副業をしています。年中慌ただしいです。父親と二人で冠婚葬祭と正月以外はほぼ休みなく働いていて、いい感じに回るくらいの仕事量。友人と飲みに行く機会などはもちろんのこと、ぶどうの栽培勉強会や仕事に生かせるようなセミナーであっても行くことができす悔しい思いをすることが多々あります。

そんな中で、時間を作って 事業に活かせるような新しい情報を学び取った時は、それをブログを通してアウトプットするなかで確実に自分の知識として血肉化します。

こういう経験ありませんか? 本を読んだり、セミナーに言って「なるほど!」と思うけど、人に説明しようとするとうまくできない。それどころか、いつの間にか学んだことを忘れてしまう。私も結構あります。ブログを書くのは時間も手間もかかるし遠回りなようですが、学んだことを血肉化するために、ネットを通じて人に説明するブログは最適ではないでしょうか?

”農家こそ”ネットに力を入れるべきではないか?

就農して2年と半年くらいになります。その間気づいたことが沢山あります

そのひとつに、これだけ世の中にインターネットが普及していても、農家はあまりインターネットを活用していないということです。ホームページ作ってたら良いほう。作っていてもほったらかしなケースが多いです。

大きな理由としては、単純に忙しいからだと思います。私も、日中 畑仕事して返ってくると夜はパソコンを触らず爆睡してしまうことが多いですし、繁忙期はそもそも仕事しているか・寝ているか で その他の時間捻出は難しい。だから、農家がインターネットを活用するのは時間的・体力的にハードルが高いです。これは実際に就農して痛感していることです。

サラリーマンころもそれなりに仕事していました。帰宅が深夜になることも土日出勤もありました。仕事が終わらない時はパソコンをこっそり持って帰って朝まで資料を作っていたこともあります。ですが、夜3-4時間寝て、会社でレッドブルを2・3本摂取して昼休み仮眠取れば なんとかなっていました。

ですが、農業は違います。一日中体を使う仕事だから 寝ないとほんとにぶっ倒れます。

ここまで、農家がデスクワークをするのがハードルが高いという理由をくどくど述べてきました。実際問題 一般の人が思っている以上にハードルが高いです。一生懸命畑仕事して、いいものを作ろうと頑張るほどハードルが上がる。

だからといって、農家がネット(デスクワーク)に力を入れなくいいとは思いません。

ヒトの購買行動はあらゆる業種において 確実にネットにシフトしていますし、購買に至るまでの情報もネット経由で取得するのが当たり前になっています。農業も例外ではないです。これから生き残っていくためにインターネットは必須です。むしろ、一生懸命 こだわりの生産物を作っている農家ほどインターネットに力を入れるべきだと思います。自分たちが作っているものは、そこに込めている想いを含めて、他にないオリジナル商品です。その魅力を自分が畑で汗を流している間も宣伝し続けてくれるネットは農家にとって武器になると思います。

もちろん、私にとっても武器になります。そのための独自ドメインのブログです。

インターネットの大海原に農園の記事を書き溜めていき、関連するキーワードで日本一を目指します。

若い人が農業をやらないのは、一言で言うと稼げないからです。厳密には「稼げないイメージがあるから」です。やり方次第で必ず稼げますし、実際 上手に商売をしている農家はがっつり稼いでいます。ですが、この”出来上がった流通システム”の中で自分の作った生産物を流すだけでは稼げません。売上金額だけ見ると かなり収入があるように思うかもしれません。しかし、売上から手数料や 経費を引き、実際に働いている時間を計算すると割に合わないのが実際のところだと思います。多くの農家がその”出来上がった流通システム”の中で消耗してきた。そんな姿を見ていた若い人が後を継がないのは仕方がないことで、そういう悪循環が今の日本の農業の現状へと繋がっています。

ですが、インターネットを使えば、今の流通システムに風穴を開けられる。自分の一生懸命作った農作物を、その価値を認めてくれるお客様に直接販売できる。チャンスは一気に広がります。大阪で農業をしている我々にとっては鬼に金棒です。

だからこそ、全力100パーの農作業をしてから、無理してでもプラスアルファでデスクワークもぶち込みます。それで利益率が上がれば、将来に向けての投資もできますし、農業経営も好循環に入ります。

農業は「超」ブルーオーシャン

もう一つ気づいたこと。農業は超のつくほどブルーオーシャンだということです。会社員の頃に当たり前にやっていた取り組み・考え方、これらがほとんどされていない印象を受けます。少なくともうちの両親はぶどう栽培は人一倍一生懸命取り組んできましたが、それ以外はほとんどなにもしていなかった。(厳密には、そんな余裕がなかった のかもしれませんが)ちょっと新しいことをすれば成果が出る。そんな印象を持っています。

例えば、クラウドファンディング。

当園では「オクナリー」というオーナー制のぶどう園をプロデュース・運営していますが、その立ち上げにクラウドファンディングを使いました。自分の使ったFAAVO大阪というプラットフォームでは専業農家の挑戦は史上初。クラウドファンディングをするというだけで大手新聞社4社に掲載していただきました。テレビ・ラジオにも出ました。もちろん、内容はかなりこだわりがありますし、想いも誰にも負けないくらい熱いものもあります。中身で評価いただいた部分も多分にあると思います。

ですが、よく考えてみてください。たとえ、中身がかなり良くできていたとしてもこれが他業種だとここまで注目されませんよね。ここまでメディアに取り上げてもらえるでしょうか?ここまで取り上げてもらえるのは農業だからこそです。

今の日本の農業の現状。若いプレイヤーが少なく、突破口が見つかっていない。農業を「応援しなければならない」という暗黙の共通認識があります。

実際にそのとおりだと思いますし、若い人が農業を盛り上げる活動をしているのであれば応援すべきだとも思います。農業に真剣に向き合っているのであれば”したたかに”その共通認識を利用すればいいと思います。農業を盛り上げる活動をして、ブルーオーシャンに一石を投じる。「超」ブルーオーシャンの農業だからこそ、新しい取り組みが注目を浴びます。根気強くブログで記事を書いて 真っ青な海に発信しつづけます。

2017年 当園の取り組みが産経・毎日・朝日・日経新聞に掲載されました

家族経営の限界を越えたい

我々葡萄のカネオクの家族経営の農園です。ぶどうのみを広大な農地で栽培しており、が ゆえに収入が入るのはぶどうが収穫できる夏場の3ヶ月だけです。それ以外のシーズンに農業収入が入ることはなく、リスクの高い経営をしなければなりません。ぶどう収穫期前の6月に台風や大雨の影響で一気にぶどうがだめになったり、天候や病害虫の影響で収入が減ってしまうこともあります。

また、いつまでも両親が元気なわけではありません。両親は60歳を越えており、だんだんと体が動かなくなってきています。ずっと健康体であったとしても5年10年と経つ間に体は弱り、農園の総労働力は確実に減ってきます。労働力が減ると栽培面積を減らすことになり、その分収入が減るのは明白です。

だからといって、労働力が減る分 単純に人を雇い入れると、栽培面積は維持できても 利益が減るのが現状です。葡萄に限らず、日本全国の果樹農家が家族経営の枠をあえて越えないのはそういう訳があります。家族経営でやっているのが実際問題 儲かるんです。

イメージしていた農業”経営者”になるために

大手企業を脱サラ就農した時には、新しい可能性にチャレンジすると心に決めていました。自分は農作業がしたくて就農するんじゃない。農業”経営者”になりたいんだと思っていましたし、今もその想いは全くブレないです。

両親が健在の今でも休み無しで畑に張り付きなのに、両親が働けなくなり、将来同じことを自分と嫁さんと二人でやっていくことになると 今より忙しくなります。新しいチャレンジどころか 今よりも畑仕事に追われて何もできなくなります

正直なところ、まだ明快な打開策は見つかっていません。どういう農業経営を目指していくのか試行錯誤しながらやっていきます。

 

その試行錯誤のためのブログです。理想に向けてもがき続けます。

 

このブログを通して…

 

 ①農業経営についての学びをアウトプットし血肉化。そして自身の経営に活かす

 

 ②カネオクやその活動を大勢の方に知っていただく

  その中で我々のぶどうや取り組みに対して、価値を認めてくれるお客様を増やす

 

 ③長期的には、ブログそのものを収益化し雇用に繋げる

 

上記①・②を行っていく中で、「がっつりげる果樹農業」を実現します。人生をかけて妥協なくやります。これがブログの目的です。③の実現は究極的なところで①・②に真剣に取り組み続けた結果ついてくるものだと思っています。要はそれくらいの気持ちでブログを続けるということです。

これから葡萄のカネオクが成長していく過程をブログに綴っていきます。これからも平均して週1回のペースで投稿しますので読んで下さい。

 

葡萄のカネオク4代目園主

奥野成樹

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ABOUT US

葡萄のカネオク 4代目園主
明治36年に創業し葡萄一筋に112年の「葡萄のカネオク」4代目園主。大阪府柏原市でぶどう作りをしています。 絶対に農家は継がないと家を出たものの、たまたま勤務先となった福島県で多くのスター農家・起業家と出会い一念発起。商品プランナーの仕事を捨て、農業でイノベーションを起してやろうと就農。 現在、ぶどう生産販売をする傍ら、オーナー制ぶどう園プロジェクト「OKUNARY」や、クラウドファンディングアンバサダー等を手がける。 好きな言葉は「感謝すれど満足せず」 大阪NO-1グランプリ 初代チャンピオン